Margueite Diary

年3回発行している『マーガレットプレス』のメンバーとその周辺の筆者による小さなコラム。過去のダイアリーはこちら→http://mpress.exblog.jp/

今日のギモン

[大石俊六]

カンセー学院大学 

 引き続き京都ネタです。関東に住んでいるので一回京都に行くと発見が多すぎるのです。
 京都市街の東側には京都大学のキャンパスがあります。その向かいに関西日仏学館という建物があります。フランス政府が作った語学学校で、看板にはフランス語で「L'Institute franco-japonais du Kansai」と表記されています。「L'Institute」が「学館」、「 franco-japonais」が日仏、「du Kansai」が関西であります。私が注目したのはその中の「Kansai」です。
 パソコンだと表示できないのですが、最後のiの頭の点が小さい「へ」の形になっています。フランス語では通常、「ai」を「エ」と読みます(Je t'aime=ジュテームとか)が、Kansaiのように外国の固有名詞の中にはaiと書いても「エ」と発音しないものもあって当然です。そのような名詞ではiの頭の点をへの字に変えて、「カンサイ」のように読ませるルールになっています。
 ここで突如としてかねてからのギモンの一つ、
「関西学院大学はなぜ『カンセーガクインダイガク』と呼ぶのか」の答えが思い浮かんだのであります。私はこの大学とは何の縁もないのですが、なぜ「カンサイガクイン」と呼ばないのか、長年モヤモヤしていました。私の推測はこうです。
1 関西学院大学は明治時代に外国人宣教師によって設立されたミッションスクールである。
2 日本人がそのローマ字表記を決めるにあたり、「関西」の部分を素直に「Kansai」と表記した。
3 それをフランス人宣教師がフランス語読みして「カンセー」と呼んでそれが定着してしまった。
 なるほどきっとそうに違いない!
 私はこの完璧な推察に自信を深めて新幹線で家に帰ったのですが、大学のホームページで調べてみると、これはまったく間違いでした。
 まず関西学院大学はアメリカの教会のミッションスクールで、とりあえずフランス人は関係ない。
 次に、関西をカンセーと呼ぶのは、地名を漢語風に読むという当時の流行に習ったもので、関西を漢語読みすると「クヮンセイ」となる。だからこの大学のローマ字表記は「Kwansei」である。 
 うーん、遠大な勘違いであった。
2010.02.03 12:12